東名向ヶ丘

何となく夜行バスで京都から帰ってきた。帰省中何をしていたか、と仮に聞かれたら「ぼけっと本ばかり読んでいた」とでも答えるしかないだろう。それくらいインドアな生活だった。日記を書こうとしたものの、結局書いていない。覚えているのは、明石まで釣りに行った時の空がひどく青かった事と、四条に行って高校や大学の友達と会った事と、尾道から今治までチャリを漕いで行ってる途中猛烈に風が吹いてきて驚いた事、久しぶりに祖母に会って、かつての気丈で苛烈な印象がすっかり後ろに退いてしまったように見え、嬉しいと同時にちょっと寂しくなった事…ぐらいか。


京都で買った本や洋服が詰まった荷物を抱えて東名向ヶ丘バス停で降りると、外はまだ暗く霧雨にけぶっている。夥しい数の自動車がしぶきを上げながら料金所を通過する様を眺めていると、案の定段々テンションが下がってきた。


「あー雨うっとうしい…おとなしく新幹線にすべきだった」


それでも夜行バスを使ってしまうのは…自己満足?日をまたぐだけで、「ちょっと旅行している」という感覚を呼び起こすのだ。客層も旅行客が中心で、ビジネスで利用しているような人はそれ程見かけない。それが、良いと思う。並んで座り、明日の予定などを嬉しそうに(そして若干大声で)喋っている人たちを見ると、ますますその思いを強くする。あんまり寝れてないとか、今から退屈なバイトに行かないといけないとか、そういうことは気にしない方が良いのだ。


まだまだ書きたいことはあるが、バスとはあまり関係ないので、この辺で終わる。帰省中にぐだぐだ考えていたことは、また暇なときに書こうと思う。