チェブラーシカ

語学の時間にチェブラーシカを観る。登場人物はどれも魅力的で楽しい作品だった。観終わってから、どこがどう良かったのかちょっと考えてみた。
一番大きいのは、やはり主人公チェブラーシカの愛らしいキャラクター造形だろうか。こぐまというか何というか、目と耳がやけに大きい正体不明の異形の小動物。。こう書くと何となく不気味だけど。目の動きもとても印象的。喜んでいるときの目、平然としている時の目、愁いを帯びつつ、周りの暖かい言葉を密かに心待ちにしているような、ちょっと物欲しげな目、まぁとにかく色々な表情があって面白い。人形劇のくせに妙にリアルなのだ。
後もう一つ、シンプルなストーリー展開も魅力の一つだろう。第一作では、一人ぼっちのチェブラーシカが、これまた一人ぼっちのわにのゲーナと出会い、仲間を集めて「友達の家」を作ろうとし、第二作では、ピオネールに入ろうとして入れなかったチェブラーシカたちが色々と努力をする。そこにあるのは、「生まれも境遇も違う、少々疎外感を抱えた登場人物たち(主人公に至っては自分が何なのかすら分かってない)が、共同作業を通じて少しずつ絆を深めていく」といったテーマだ。「旧ソ連的」と、分かったような顔で言い切ってしまうのは僕の本意ではない。とにかく、こうしたちょっと陰影のあるテーマが、哀愁漂うBGMに乗って描かれている。それでいて端的に暗いわけでも、説教臭いわけでもないのが救いだ。

その後は学館に行ってぼーっとして寮に帰って寝た。勉強したい。