青の時代

最近全然日記を書いていない。面倒になってきたと言うこともある。。。。しかしむしろ書くネタが無くなって来たと言う方が適切かもしれない。まぁなんでも良いけど。
そういえば最近「光クラブ」の山崎晃嗣を主人公にしたドラマが放映されていた。僕の記憶の中では、毎日新聞社から出ていた「決定版昭和史」で、ニヒリスティックな戦後の時代感覚を映す一事件として取り上げられていて「へー」と思っていたぐらいで、特に興味がある訳ではなかったのだけれど、最近のライブドア事件との絡みで再び注目を浴びているようだった。番組自体は、主人公の華やかな女性遍歴とか巧みな弁舌を丁寧に描写していて、まぁ普通のエンタテインメントだった。
僕がちょっと不満だったのは、三島由紀夫「青の時代」と比較して、山崎の「贋物の英雄」たる所以がはっきりしなかった事だろうか。社会や家族、友人、女性への愛などは徹底的にコケにする「勇気」を持ちながら、大学の権威や教養などには従順、そうした山崎の俗物性をシニカルに観察する視線がもう少しあっても良かった。それでこそ堀江貴文との比較も生きて来ると思う。
僕の中では堀江貴文はまさに「贋物の英雄」そのものだった。大きなリスクを取って(時には法律スレスレの所を潜り抜けながら)会社を大きくしていく起業家、日本的な経営観を打破しようとするイデオローグとしての顔はもちろんある。しかし、プロ野球やフジテレビを巡るごたごたは、既得権益を解消するというよりむしろその権益に積極的に「参入」しようとする試みだったと思う。つまり元からある権威、価値観を意外に盲目的に信用していたということだ。
まぁ、山崎と堀江を比較して何かメリットがあるかと言われれば怪しいけれど。